2025年度決算に対する討論を行いました

討論を行う羽鳥区議
現在行われている中野区議会第3回定例会で2025年度決算審査の最後である本会議での表決が行われました。
日本共産党議員団は2025年度決算について
①区民の暮らしに寄り添った施策展開を行ってきたこと
②子育て支援・子ども施策を充実させてきたこと
③区民の意見を聞き、ともに作る区政を進めてきたこと
の3点を述べ、賛成しました。
同時に、決算を踏まえた新年度予算編成にあたって
①物価高騰対策など区民の暮らしを支える施策を展開すること
②新年度の国民健康保険料、介護保険料の負担軽減を図ること
③区民の意見を聞き、ともに作る区政をさらに進めること
④職員体制を強化すること
を要望として述べました。
今後、新年度予算編成作業が本格化していきます。区議団アンケートにもたくさんの方から回答を寄せていただいています。こうした願い実現のために力を尽くしていきます。
以下に、討論全文を載せます。ぜひご覧ください。
上程中の「認定第1号 令和7年度中野区一般会計歳入歳出決算の認定について」に対して、日本共産党議員団の立場で賛成討論をおこないます。
2025年度一般会計決算について、歳入決算総額は2070億7千8百万円余、歳出決算総額は2010億5千5百万円余、実質収支は38億8百万円余の黒字となるとともに、実質単年度収支も黒字となりました。普通会計で見たときの経常収支比率は昨年度に一時的に高まりましたが、前年度比で4.8ポイント減の76.5%となり、23区平均を下回りました。こうした財政指標について監査委員審査意見書は、「引き続きおおむね健全な財政状況を維持している」と評価しています。また将来負担比率をはじめとする健全化判断比率の各種指標も区の財政が健全な状態にあることを示しています。
2025年度は食料品などの身近なものの価格上昇が継続し、区民一人ひとりの生活や事業者の活動に大きな影響を及ぼしていました。区には健全な財政を住民福祉の増進のために区民の生活や事業活動を下支えする施策を実現することが求められていました。
賛成する理由の第1は、暮らしに寄り添った施策展開を行ってきたことです。区は物価高騰対策として、私立幼稚園・保育園、民間学童クラブ、介護サービス事業所への支援を継続的に実施しました。また区民に対する価格高騰支援給付金は、前年度よりも支給対象を広げ、所得200万円未満を対象として1人2万円を給付するなど、区内の約4割にあたる世帯に対して支給しました。
歩きたくなるまちづくりを進める一環として、まちなかへのベンチ推進事業が始まり、2か所で設置がされるととともに、区が管理する土地や施設でのベンチ設置の可否の調査も行われました。こうした取り組みを評価いたします。区は歩きたくなるまちづくりを区内全域で進めるために、今年度は中野駅周辺にベンチや日除けを設置する社会実験を行い、来年度は歩きたくなるまちづくり構想を策定するとしています。決算年度の取り組みはこうした取り組みを進める力となりました。
公園再整備計画に基づいた整備では、整備の中身とともに、公園でのワークショップや子どもからの意見聴取などこれまでになかった手法で区民の意見を集め、再整備に反映させた取り組み手法そのものが重要でした。取り組みをさらに発展させるよう求めます。
防災の取り組みでは、木造住宅耐震改修助成の対象を拡充するとともに、感震ブレーカーの配布、避難所環境改善のためのエアーテントを購入するなど、区民の命を守る取り組みの前進を評価いたします。
再エネ機器及び省エネ機器の設置補助を拡充したことで実績が大きく伸びたことは気候変動対策への区の姿勢として重要でした。
補聴器購入費助成制度は今年度に利用者アンケートを行い、満足度が高い結果が示されました。今後、補助額の引き上げや対象年齢の拡充をするよう求めます。
産業振興分野では、伴走型中小企業支援を試行実施しました。支援のさらなる拡充を求めます。
施設予約システムを再構築したことは区民の利便性向上にとって重要な取り組みであったと考えます。引き続き、区民の意見をふまえ、システムのさらなる改良を求めます。
もの忘れ検診や聴力健診を開始したこと、孤独・孤立対策を進めたこと、コミュニティソーシャルワーカーを配置して重層的支援体制を強化したこと、男女共同参画センターのSNS相談を始めたことは暮らし続けられる中野区を作る上での重要な取り組みとして評価いたします。
賛成理由の第2として、子育て支援・子ども施策を引き続いて充実させたことを評価いたします。子どもの貧困対策として、高校入学支援金制度や子どもの体験学習を開始したこと、学習支援の対象拡充したこと、子ども食堂への支援を拡充したことは、誰一人取り残さない中野区を実現する区の姿勢を示すものとして重要でした。
決算年度から始まった江古田の森公園での常設型プレーパークは多くの子どもたちがやりたいことができる遊びや体験の機会をえる大事な場となってきました。今年度から移動プレーパークの事業も始まり、さらなる展開も期待します。
また今年度は新たに給付型奨学金制度の募集も始まり、高等教育への進学機会を保障するものとして極めて重要な意義があるものと考えます。しかし依然として子育て家庭の教育費の負担は重く、学校教材費や制服代などさらなる支援の拡充を検討するよう求めます。
賛成理由の第3は、区民の意見をよく聞き、ともに作る区政を進めてきたことです。決算年度は中野駅新北口駅前エリア再整備事業計画の見直しにあたり、区民との意見交換会、インターネットを使っての意見募集など、区民の意見を施策に反映する取り組みを強化してきました。また西武新宿線の地下化後の鉄道上部空間活用のあり方についても大人だけでなく子どもにもアンケートを実施し、取り組みを進めてきました。こうした取り組みを評価いたします。
決算をふまえて新年度予算編成にあたって何点か要望を述べます。
第1に、区民の暮らしを支える施策を展開することです。2025年度は生活援護課に寄せられた生活相談件数・生活保護申請件数・開始件数ともに過去10年で最多となりました。また、党区議団が行っている区民アンケートに対して、暮らし向きを伺うと、約6割の方が「生活が苦しくなった」と回答し、その理由としてほとんどが物価の上昇を上げていました。給付金などとともに、深刻な物価上昇に負けない賃上げを実現するために、中小企業への賃上げ直接支援や公契約条例の労働報酬下限額を引き上げるなど区民の暮らしを支える施策の展開を求めます。
第2に、新年度の保険料について負担軽減を図ることです。2025年度の一人当たり国民健康保険料は前年度比では下がりましたが、10年前の1.4倍、20年前の1.9倍にもなっています。国民健康保険加入世帯の過半数が旧ただし書き所得なし、200万円以下で8割にもなる中で、これ以上の保険料を課すべきではありません。子どもの均等割保険料の免除、保険料の引き下げなどを検討すべきです。介護保険料について、来年度は第10期の始まりの年度になります。この20年の間に保険料基準額は2倍以上に上がりました。一方で、介護保険準備基金積立金は期ごとにその額を増やしています。積立金を積極的に活用し、保険料負担を抑えることを要望します。
第3に、区民の意見を聞き、ともに作る区政をさらに進めることです。今後、平和の森小学校跡地、旧鷺宮小学校跡地をはじめ、地域に大きな影響を与える施設整備が行われます。政策決定過程からの区民参加を深化させる取り組みを期待します。その点から、中野四丁目西地区市街地再開発事業にあたっての都市計画策定過程は、スケジュールありきで進めているのではないかと懸念しています。まちづくりは住民とともにという大原則を踏まえるよう求めます。
第4に職員体制を強化することです。近年、職員を数多く採用する中で、職員の年齢構成に歪みが大きくなっています。それにより技能継承に困難が生じることを懸念しています。また、中途退職者の増加、病休や産休・育休の取得者の増加により、職員の業務負担が増しています。もちろん、必要な休暇・休業が取れる職場であることは働きやすい職場である大前提ですが、職員組織が急速に変化する中で、必要な体制を強化することが必要であると考えます。
以上を申し述べ、認定第1号に対する討論といたします。



