映画感想『ノー・アザー・ランド 故郷は他にない』
📰イスラエル、新たに45日間の停戦提案 ハマスは武装解除拒否(時事通信)
このような記事が出ていました。これでは、「イスラエルは平和を求めているのに、ハマスが拒否した」と読めてしまいます。しかし、これはイスラエルの茶番です。イスラエルは3月に停戦第2段階(人質解放と軍の撤退)を拒絶して一方的に停戦破棄しました。
7万人以上をすでに殺害し、言葉では言い尽くせないほどの無法を重ねながら、「停戦」を求めるなど、脅迫以外の何物でもありません。そのことを隠すための今回の「停戦」提案です。
最近も病院への空爆、救護中の救急車への攻撃を繰り返しています。しかし外務大臣は、それでも「国際法違反と確定的には言えない」と言えない日本政府の態度も許しがたいものがあります。
先日、今まさに進行しているイスラエル軍によるパレスチナ人が住む村の破壊を追った映画「ノー・アザー・ランド 故郷は他にない』を観ました。この映画はイスラエル人2人・パレスチナ人2人の4人の監督による今まさに進行しているイスラエル軍によるパレスチナ人の村の破壊を追ったドキュメンタリーです。
『ノー・アザー・ランド 故郷は他にない』(公式ホームぺージ)
イスラエルが「合法的に」行っている村の破壊、暴力、弾圧が現実に起こっていることだという事実に、全編にわたって胸が苦しくなるばかりでした。「そこに住んでいること・存在していることが罪」とまさに行動で表しているイスラエル国家の映画で映し出されていた数々の所業を止められない世界とは一体何なのか、と思わずにはいられませんでした。
しかし同時に、こうした「人々を追いやる行為」は、日本でだって行われてきたのではないかとも思います。原発で、米軍基地で、各地の開発で、様々な理由をつけて、「あなたはそこに住んではいけない」と言ってきたのではないでしょうか。「パレスチナの人々を殺すな!」と訴える我々は、国内にも目を向けなくてはいけない。そのように思いました。